役員・社長の送迎を任せる前に確認したい運転のポイント
総務や営業の社員が、役員や社長、来賓の送迎を担当することになった。普段は小型の車を運転している社員に、会社の役員車は一回り大きい車だった。運転自体はできる。ただ、後席に役員を乗せるとなると、「この社員に任せて大丈夫か」「本人も不安そうだ」と気になる、というケースがあります。
この記事は、社員に役員・社長の送迎を任せる会社の担当者の方と、新しく役員車の担当になった社員ご本人に向けて、送迎の前に確認しておきたい運転のポイントを整理したものです。送迎の専門サービスや、接遇・秘書業務の研修についての記事ではありません。安全に運転することに加えて、後席の方が快適に過ごせる運転と、実際に使う車での感覚の確認に絞って書いています。
書いているのは、K Steering Labの川野辺です。指定自動車教習所で15年間勤務。教習指導員として教習に携わり、技能検定員として修了検定・卒業検定の合否判定にも携わってきました。
- 役員・社長の送迎では、安全に運転できることに加えて、後席の方が快適に過ごせる、滑らかな運転が求められます
- 普段と大きさの違う車では、運転できる人でも感覚がずれることがあります。実際に送迎で使う車で、一度確認しておくことには意味があります
- K Steering Labは、接遇・秘書業務・守秘義務などの研修を行うサービスではありません。実際の車両を使った、安全運転・車両感覚・滑らかな運転の確認を行います
- 役員送迎で「安全」の次に確認したい「乗り心地」
- 大型車・高級車で確認したいポイント
- 実際に送迎で使う車両で練習できること・条件
- K Steering Labで確認できること・扱わないこと
- 法人・総務担当者からの相談方法
社員に役員送迎を任せる前に確認したいこと
役員送迎を社員に任せるとき、会社側が気にすることは、おおむね次のようなものです。
- 運転はできるが、後席に役員を乗せた経験がない
- 普段は小型車を運転していて、役員車の大きさに慣れていない
- 安全はもちろん、急ブレーキや大きな横揺れのない運転をしてほしい
- 駐車場や、送迎先の狭い場所での取り回しが心配
- 本人が不安を抱えたまま、送迎の当日を迎えそう
- 実際に使う会社の車で、一度確認しておきたい
運転免許があり、日常的に運転している方でも、「後席に人を乗せて、滑らかに、いつもと違う大きさの車を運転する」となると、別の確認が必要になります。免許の有無や運転歴だけで判断せず、送迎の前に、実際の車で運転の様子を確認しておくという考え方があります。
役員送迎では「安全」だけでなく「乗り心地」も重要
安全運転は、前提です。周囲の確認、前の車との車間距離、先を読んだ運転、急な操作をしなくて済む余裕のある運転は、役員送迎に限らず必要です。
そのうえで、役員・社長・来賓を乗せる場面では、後席の方がどう過ごすかも運転に関わってきます。後席の方は、移動中に資料を読んだり、パソコンやスマートフォンを操作したり、電話をしたり、少し休んだりすることがあります。運転する側の操作が急だと、こうした時間が妨げられることがあります。
後席の方が快適に過ごせる運転で、意識したいのは次の点です。
滑らかな発進
アクセルを急に踏まず、後席の身体が大きく動かない発進を心がけます。発進直後に加速が強すぎると、後ろに押される感覚になりやすくなります。
滑らかな停止
停止の直前まで、ブレーキの踏み加減を意識します。止まる間際にブレーキを強く踏むと、「ガクッ」という揺れが出やすくなります。手前から少しずつ速度を落とし、止まる瞬間の揺れを小さくします。
カーブ
カーブに入ってから急に減速するのではなく、手前で速度を調整しておきます。曲がっている最中の、横方向の揺れが小さくなります。
車線変更
必要以上に急な車線変更や、急なハンドル操作は避けます。余裕を持って、早めに準備して行います。
車間距離
前の車との間に余裕があれば、急ブレーキや、急な判断が必要になる場面が減ります。滑らかな運転にも、安全にも、車間距離は関わっています。
これらは、特別な技術ではなく、基本的な運転操作の精度の問題です。ただ、普段は自分の車で、自分だけのために運転している方は、後席に人を乗せたときの車の動きを、意識したことがない場合もあります。
大型車・高級車で確認したいポイント
高級車だから難しいということではありません。運転のしやすさは、価格そのものより、普段の車との大きさや特性の違いに影響されます。普段は小型の車を運転している方が、役員車に乗るときに、確認したい点は次のとおりです。
- 車幅:左右の余裕がどのくらいあるか。狭い道でのすれ違いや、駐車の場面で影響します
- 全長:前後の長さの感覚。駐車場での切り返しや、曲がり角での動きに関わります
- 左右の間隔:運転席から見て、車の左右の端がどこにあるか
- 内輪差:曲がるときに、後輪が通る位置。車によって異なります
- ミラーの見え方:死角の位置や、後方の見え方は、車ごとに違います
- 駐車場:入庫できる車の寸法や重量の条件、枠の幅、出入口の狭さ
- 狭い道路:車幅が大きい分、余裕のない場所での判断が必要になります
- 車寄せ:乗り降りする場所での、停止位置と停止のしかた
- ブレーキの特性:踏み始めの効き方や、停止直前の感覚は、車によって異なります
- アクセルの反応:踏み込んだときの加速の出方も、車によって異なります
- 操作系統:ハンドル、ペダル、シフト、各種スイッチなどの配置や扱い方
どれも、数字や仕様だけで分かるものではありません。実際に運転席に座り、その車を走らせて確認すると、違いを把握しやすくなります。普段の車と同じ感覚で運転すると、少しずつずれが出ることがあります。
実際に送迎で使用する車両で練習できます
普段の乗用車と、役員送迎で使う車両では、次のような点が異なる場合があります。
- サイズ(車幅・全長)
- 運転席からの視界
- ブレーキの感覚
- アクセルの反応・加速感
- 駐車するときの感覚
K Steering Labでは、車種、車両の状態、保険条件、補助ブレーキの装着可否などを事前に確認したうえで、実際に役員・社長の送迎で使用する車両での講習にも対応しています。
実際の車両で練習する意味は、車ごとの感覚を、その車で確認できることです。教習車や普段の車で運転できても、会社の車に乗ると感覚が違う、ということは起こり得ます。「講習では運転できたが、会社の車では感覚が違う」というずれを、事前に減らすことができます。
事前に確認すること
実際の車両での講習は、次の点を事前に確認してから行います。
- 車種・年式・車両の状態
- 車検が有効であること
- 自賠責保険・任意保険(対人・対物賠償)に加入していること
- 講習を受ける社員の方が運転できる、保険の運転者条件であること
- 補助ブレーキを装着できるか
- 講習を行う場所や道路の状況
条件によっては、講習の方法を変更したり、対応できなかったりする場合があります。普通車での講習は補助ブレーキを装着して行いますが、車種や年式によっては取り付けできないことがあります。車の種類を問わず、すべての車両に対応できるわけではありません。まずは、車種と状況をお知らせください。
自分の車での講習の条件は、東京でマイカーを使ったペーパードライバー講習でも説明しています。
K Steering Labで確認できる運転技術
K Steering Labの講習は、実際の道路で、基本の運転を確認するものです。送迎に関わる内容では、次のような点を確認できます。
- 発進・停止:急にならない発進、停止の直前までの踏み加減
- 速度調整:必要な速度まで滑らかに加速し、安定して保つ。カーブの手前での減速
- 車線変更:周囲の確認と、余裕を持った操作
- 車間距離:前の車との間隔の取り方と、先を読んだ運転
- 車両感覚:車幅・全長・左右の間隔・死角の確認
- 駐車:狭い場所での切り返しと、停止位置の感覚
- 安全確認:見る範囲と、確認の流れ
講習中は、講師が助手席から運転状況を確認し、加速や減速、ハンドル操作が急になっていないかなどを、その場でお伝えします。講習の内容は、受講される方の運転の状況と、当日の道路・交通状況に合わせて調整します。
実際の業務環境を想定した練習
実際の業務で使う道路や駐車場で練習したい、という相談にも対応しています。
K Steering Labの出張講習では、普段よく使う道路や、普段停める駐車場での練習に対応しています。役員送迎では、たとえば次のような場面を、講習で確認したい内容としてご相談いただけます。
- 会社の周辺や、よく通る道路
- 会社や送迎先の駐車場での停め方
- 送迎先周辺の道路の走り方
- 車寄せでの停止位置・停止のしかた
これらは、必ず実施できるとお約束するものではありません。道路状況、安全面、交通規制、講習時間によって、すべてを1回で実施できない場合があります。その場合は、ご相談のうえ、優先順位を決めて進めます。講習したい場面を、お知らせください。
K Steering Labが扱わない範囲
K Steering Labは、役員運転手としての接遇や、秘書業務、守秘義務などを専門に教育するサービスではありません。次の内容は、講習の範囲外です。
- ドアの開閉や、乗り降りの案内などの接遇
- 秘書や関係部署との連携方法
- 守秘義務に関する教育
- 役員運転手としての専門研修
講習の中心は、実際の車両を使った、安全運転・車両感覚・乗り心地を意識した運転技術です。また、講習によって事故が起きないことや、乗り心地を保証するものではありません。
こんな企業・担当者におすすめです
- 社員に役員・社長・来賓の送迎を任せることになった
- 普段は小型の車を運転している社員が、大きな社用車を運転する
- 運転はできるが、後席に人を乗せた運転に不安がある
- 実際に使う社用車で、一度確認しておきたい
- 新しく役員車の担当になり、自分の運転に不安がある
当てはまらない場合や、すでに送迎の経験が十分にある場合は、必ずしも必要ではありません。
K Steering Labの講習について
- 実際の道路で、基本の運転を確認します
- 出張プラン:ご指定の場所で合流し、普段使う道路や駐車場で練習できます。東京23区・川崎市・横浜市(一部)に対応しています(地域により受付条件が異なります)
- 品川集合プラン:品川駅周辺に集合し、教習車で行います(実際の社用車での講習ではありません)
- 有効な運転免許証が必要です
講師は、指定自動車教習所で15年間勤務。教習指導員として教習に携わり、技能検定員として修了検定・卒業検定の合否判定にも携わってきました。
料金は、料金ページをご覧ください。法人・団体での講習は、使用する車両・実施場所・内容などを確認したうえで、個別にご案内します(利用規約)。
よくある質問
運転確認も、ご相談ください
実際に業務で使用する車両での講習をご希望の場合は、車種と講習したい内容(走行する道、駐車、車寄せなど)をお知らせください。条件を確認したうえで、講習の方法と対応可否をご案内します。総務ご担当者様など、法人・団体からのご相談にも対応しています。
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東京23区を中心に出張ペーパードライバー講習を実施。
K Steering Labは自動車教習所ではありません。出張型のペーパードライバー講習サービスです。